健康寿命とお口の関係

健康寿命とは、日常で介護などを必要とせず、自立して健康に過ごせる期間のことを言います。

健康寿命とお口の健康が深く関わっているのをご存知ですか?今回は健康寿命とお口の関係についてご紹介します。

お口と健康寿命の関わり

グラフ:65歳以上の介護が必要になった主な原因

過去のコラム「お口と全身の深いかかわり」や「お口の健康とQOL」でもご紹介した様に、歯周病が脳卒中や心疾患、糖尿病や呼吸器疾患、骨粗鬆症、認知症など全身の健康に影響を及ぼすことが、知られる機会も多くなりました。

65歳以上の介護が必要になった主な原因を見てみると、ほとんどが歯周病に関わる全身疾患に当てはまっていることがわかります。

よく噛めない

生きるためには口から食べ物を取り入れて栄養を摂ることが健康の基本です。咀嚼する、嚥下する、会話するなどお口に関係する機能は、心身ともに健康に繋がっています。

高齢になると、「噛みにくい」と感じる人が増えてきます。お口のささいな衰え「オーラルフレイル」を放置すると、気がついた時には、噛めない→食事を楽しめない→栄養の不足→心身機能の低下→全身の衰えといった悪循環になってしまいます。

 

これらのことから、お口の健康を保つことは、健康寿命と深く関わっていることがわかります。

すでに歯を失っている人も、お口を清潔に健康にして、入れ歯やインプラントなど様々な方法で噛む力を取り戻すことができますので、あきらめずにかかりつけの歯科医院で相談すると良いでしょう。

当院でも歯科相談を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

 

早くから予防歯科に取り組むことが大切です

日本人の平均寿命(2019年)は男性81.41歳、女性87.45歳になりました。それに比べて健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳。平均寿命との差は約10歳の差があります。

この差の約10年間を健康に過ごせると良いですよね。そのためには、歯を失う前に予防することが大切です。若いから大丈夫と思っていませんか?虫歯や歯周病に年齢は関係ありません。

早くから予防歯科に取り組むことで、年齢を重ねてからもご自身の歯を多く残すことが可能です。また、お口のトラブルの早期発見は、治療における身体的・金銭的負担を軽減できます。お口とからだの健康を守るためにかかりつけの歯科医院をもち、歯科定期検診に通いましょう。

かかりつけ歯科医院での検診

 

参考

厚生労働省 e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/hale/h-01-002.html

内閣府 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2019/html/zenbun/s1_2_2.html